ちゃんと眠れていないかも?眠りが浅い人の特徴
「しっかり寝ているはずなのに、なぜかスッキリしない…」そのような場合は、眠りが浅い可能性があります。眠りが浅い人の特徴としては、以下の3つがあげられます。
・寝ても疲れが取れない
・集中力が低下している
・怒りっぽい
寝ても疲れが取れない
眠りが浅い人は、熟睡できていないために疲れが取れず、朝起きたときに気力も体力もみなぎらない傾向にあります。
本来、質の良い睡眠がとれていれば成長ホルモンが分泌され、日中にダメージを受けた体の修復が行われます。しっかり睡眠をとることで、疲労回復ができるのです。
しかし、睡眠の質が悪いと成長ホルモンが十分に分泌されず、疲労回復がスムーズに行われないため、疲れを感じやすくなります。
集中力が低下している
眠りが浅い人は日中眠気が残ってしまい、集中力や注意力が低下して仕事や勉強で良いパフォーマンスを発揮できないことがあります。
例えば、集中力が持続せずにケアレスミスが増えたり、仕事や家事、勉強にかかる時間が長くなったりと、作業効率が悪化している一面がみられます。
怒りっぽい
睡眠不良のときには、意欲や感情の制御、集中力や注意力、判断力などを司る前頭葉がダメージを受けて、脳活動が極端に低下するといわれています。
怒りっぽい、感情の起伏が激しいというのも眠りが浅い人の特徴のひとつです。
眠りが浅くなる原因
眠りが浅くなってしまう原因として、主に以下の3つがあげられます。
・ストレスによるもの
・病気によるもの
・生活習慣や環境によるもの
それぞれひとつずつ解説します。
ストレスによるもの
眠りが浅くなる原因のひとつに、ストレスがあげられます。ストレスが溜まっていると、自律神経のバランスが乱れ、不眠につながることが多いです。
自律神経には、心身を活発させる「交感神経」と心身をリラックスさせる「副交感神経」の2種類があります。
通常、日中は「交感神経」が優位になり、夜にかけて「副交感神経」が優位にはたらくようになっています。睡眠中は副交感神経が優位になっていると、質の良い睡眠が取りやすいです。
しかし、過度なストレスを抱えていると交感神経が優位になってしまい、眠れなくなったり、睡眠の質が低下したりしてしまうのです。
特に、神経質な人や生真面目な人はストレスをより強く感じやすく、それが原因となり不眠症になりやすい傾向にあります。
病気によるもの
病気が原因となり、睡眠の質が低下してしまうことがあります。
例えば、睡眠時無呼吸症候群による身体の酸欠状態や、レストレスレッグス症候群による周期性四肢運動障害などにより眠りが浅くなってしまう場合があります。
また、高血圧や心臓病による胸苦しさ、咳や発作による呼吸器疾患などの病気も、不眠を引き起こす要因です。
うつ病など心の病気も不眠の原因になり得ますので、身体的・精神的に不調を感じる場合には早めに専門医を受診しましょう。
生活習慣や環境によるもの
普段から口にしているものや何気ない生活習慣が、睡眠の妨げになっていることもあります。
例えば、コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインやアルコールには覚醒作用があるため、就寝前に摂取してしまうと睡眠の質を低下させるおそれがあります。
また、就寝前にパソコンやスマートフォンが放つブルーライトを浴びると、脳が昼だと勘違いしてしまい、交感神経が優位になるので寝つきが悪くなることがあるので注意が必要です。
さらに、昼夜交代制の勤務シフトや時差などは体内時計が乱れてしまい、眠れない原因となります。
そのほかにも、ベッドや枕などの寝具が合わない、寝室の温度・湿度が適切に設定されていないことも、睡眠の質を下げる要因となります。
質の良い睡眠を取るためのポイント
ここでは睡眠の質を向上させるためのポイントを解説します。
生活習慣を改善していけば、質の良い睡眠が取れるようになります。具体的にどのような点に気をつければよいのか、詳しく見ていきましょう。
起きたら自然の光を浴びる
太陽光は、体内時計を正しい時間に調整するはたらきがあります。人の体内時計の周期は24時間より長めにできているため、体内時計を毎日調整していかないと、段々と生活リズムが後ろにズレてしまいます。
体内時計を調整するためには、起床直後に太陽光を浴びることが大切です。そのため、起きたらまずはカーテンを開けて、自然の光を部屋の中に取り込むようにしましょう。
ただし、夜に強い照明を浴びすぎると、体内時計がズレてしまって起床の妨げになることがあるので、就寝前の照明には注意してください。
ストレスを溜めない
眠りにとってストレスは大敵です。ストレス発散法としては、以下のものがあげられます。
・おいしいものを食べる
・映画を見る
・好きな音楽を聴く
・読書をする
・旅行に行く
自分に合った趣味を見つけて気分転換をし、ストレスを溜めないように工夫しましょう。
また、適度な運動も、ストレス発散にはおすすめです。短時間で激しい運動をするというよりは、軽く汗ばむ程度の有酸素運動などの運動習慣を作ることで心地よい睡眠リズムを作ることができます。
入浴で寝つきを良くする
湯船に浸かることも睡眠の質を向上させるのに効果的です。入浴することで一時的に深部体温が上がり、上昇した体温が低下してくるときに眠気が訪れるようになります。そのため、入浴は就寝の1〜2時間前を目安に行いましょう。
おすすめは、38〜40℃のぬるめのお湯で、25〜30分を目安に浸かることです。42℃以上の熱すぎるお湯は交感神経を優位にしてしまうため、注意しましょう。
食生活を改善する
日頃の食生活を改善することで、睡眠の質の向上が期待できます。
例えば、就寝直前は覚醒作用のあるアルコールやカフェインを含む飲み物(コーヒー、緑茶、紅茶など)を口にするのは控えましょう。
特に、アルコールは一時的に寝つきを良くしてくれるものの、利尿作用を持っているため、眠りを妨げてしまうおそれがあります。
また、睡眠の質を高めるなら、トリプトファンを積極的に摂取しましょう。トリプトファンは必須アミノ酸の一種で、睡眠ホルモンである「メラトニン」を作り出すのに欠かせない材料です。
トリプトファンは体内で合成できない成分であるため、食事から摂る必要があります。主に肉や魚、豆腐や納豆などの大豆製品、チーズや牛乳などの乳製品、卵やナッツ類などに豊富に含まれています。
7時ごろにトリプトファンを摂取すると、22〜23時に眠りにつきやすくなるため、朝食のメニューに玉子焼きや納豆、焼き魚などを取り入れてみると良いでしょう。
睡眠の質を上げる食べ物については、以下の記事でも詳しく解説しています。
「睡眠の質を上げる食べ物とは?意識的に摂りたい栄養素を紹介」
まとめ
眠りが浅いと、疲れが取れなかったり、日中のパフォーマンスが下がったりしてしまうおそれがあります。もしぐっすりと眠れない日々が続いている場合は、リフレッシュをしたり、食生活を見直したりするなどして、心身ともに健康的な生活を送るように心がけてみましょう。