にんにくの効果的な食べ方は?栄養や効能、おすすめレシピも紹介

「食生活を改善したい」「健康管理に気を配りたい」と思っていても、何から始めればいいのか迷うことがありますよね。そのようなときは、身近な食材である「にんにく」を意識的に取り入れてみませんか。 健康食材として広く知られているにんにくは、食べ方を工夫することでより効果的に栄養を摂取することができます。今回は、にんにくの栄養や効能、そして効果的な食べ方について解説します。


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にんにくに含まれる栄養素と期待できる効能・効果

にんにくは、疲労回復や冷え性改善、免疫力の向上といった効果が期待できる栄養素を含んでいる食材です。

主成分は炭水化物ですが、血圧を下げる働きがある「カリウム」やエネルギーを作り出す「ビタミンB1」、コラーゲンの生成に役立つ「ビタミンC」などが含まれています。中でも抗酸化作用のある「アリイン」という成分が豊富に含まれているのが特徴です。

私たちの体内では、活動をする過程で活性酸素が生じています。活性酸素は通常、体内の酵素が分解しますが、生成量が多いと無毒化しきれません。体内の酸化が進み、老化やシワ、しみ、生活習慣病などの原因となってしまいます。そのため、抗酸化作用のある栄養を取り入れることは重要です。

また、アリインは、切ったり刻んだりすることで分解酵素が活発に働くとアリシンに変化します。アリシンは、にんにく特有の香りのもとにもなる成分です。

にんにくは、このアリシンとビタミンB1の相乗効果によって疲労回復が期待できます。アリシンは加熱すると「スコルジニン」という成分に変化し、血行を促進することで冷え性の改善にも役立ちます。さらにアリシンには殺菌効果があり、免疫力を高めることも期待できるでしょう。

上記のようなさまざまな効果を得るには、生にんにくを1〜2片、1日1回の摂取で良いと言われています。無理のない範囲で日々こまめに、にんにくを摂取することで、健康な体づくりをサポートしましょう。

にんにくの栄養素や効果については、より詳しい情報を下記の記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。
にんにくに含まれる栄養素とは。意外と知らない効果を紹介!

にんにくの効果的な食べ方

にんにくの栄養を効果的に摂取するためには、適切な食べ方を知ることが大切です。ここでは、にんにくの力を最大限に引き出すための2つのポイントを紹介します。

1:刻む・すりおろす

にんにくは、刻む、もしくはすりおろして細胞を破壊すると、にんにくに含まれるアリナーゼという酵素が活性化されます。その結果、アリインという成分が分解され、健康に良い影響を与えるアリシンが生成されます。

にんにくを使った料理を作る際は、まず包丁で細かくみじん切りにするか、すりおろし器ですりおろしてから調理に使うのがおすすめです。

また、アリシンは熱で減少してしまう性質を持っていますが、油と一緒に調理することで栄養が分解されるのを防ぐことができます。そのため、油でにんにくの香りを引き出すようなレシピを選ぶと良いでしょう。例えば、ペペロンチーノやガーリックライス、野菜炒めなどがあります。

2:ビタミンB1と一緒に摂る

にんにくの力をより効果的に引き出すには、ビタミンB1を多く含む食材と組み合わせることがポイントです。にんにくに含まれるアリル化合物(アリインやアリシン)は、ビタミンB1と結合しやすい特徴を持っているのです。

例えば豚肉や牛肉などの肉類、マグロや鯖などの魚類、大豆製品などの豆類と一緒に調理するのがおすすめです。豚のしょうが焼きににんにくを加えたり、マグロのステーキににんにくソースを添えたりするのは、理にかなった組み合わせといえます。

ほかにも玄米やライ麦パンなどの穀類や、ごまや落花生などの種実類にもビタミンB1は多く含まれているため、にんにく料理を副菜とし、主菜や間食として一緒に摂取するのもおすすめです。

にんにくの栄養をたっぷり摂取するポイント

にんにくの栄養を十分に活かすためには、選び方や保存方法がポイントとなります。ここでは、にんにくを上手に取り入れるための基本的なコツを紹介します。

状態の良いにんにくを選ぶ

にんにくを購入する際は、まず手に取って重みと硬さを確認しましょう。新鮮なにんにくには硬さと重みがあり、一片一片が茎にしっかりと付いています。一片が茎から離れているものは乾燥が進んでいるため、避けた方が無難でしょう。

また、皮は白いほど新鮮さが保たれているといえます。反対に、皮が茶色くなっていたり、芽が出ていたりするものは鮮度が落ちている証拠です。

正しい保存方法で長持ちさせる

にんにくは常温で保存するのが適しており、冷蔵庫に入れる必要はありません。風通しの良い冷暗所に置くことで、長期保存が可能になります。

具体的には、ネットに入れて吊るす方法や、紙袋に入れて保管する方法がおすすめです。ただし通気性が良すぎると乾燥しすぎてしまい、悪すぎるとカビの原因となります。

日々の料理に使える状態を維持するためにも、にんにくの鮮度と栄養価を長く保つための保存方法を意識してみましょう。

にんにくの栄養を継続的に摂取する工夫

にんにくの栄養を日々の生活に取り入れるには、いくつかの工夫が必要です。ここでは、無理なく継続できる2つの方法を紹介します。

にんにく調味料を活用する

にんにくの栄養を日々の食事に取り入れるなら、市販のにんにく調味料も活用したいところです。ペーストタイプやきざんだり、おろしたりしたにんにくなど、手軽に使える商品が数多く販売されているため、チェックしてみましょう。下処理の手間が省け、必要な分だけ使える点もメリットです。

にんにくを使ったレシピを覚えておく

日々の食事でにんにくを取り入れるには、いくつかの定番レシピを把握しておくと便利です。例えば、下記はにんにくの栄養を効率よく摂取するポイントを押さえたレシピです。

  • 回鍋肉
  • 豚肉のソテー
  • アヒージョ
  • ガーリックチキン
  • 鮭やタラのガーリックバタームニエル

にんにくの栄養を活かしながら、ビタミンB1を多く含む肉や魚との相乗効果も期待できます。

まとめ

にんにくには、アリシンをはじめとする豊富な栄養素が含まれており、疲労回復や免疫力向上などの効果が期待できます。

新鮮なものを選び、刻んだり、すりおろしたりすることで栄養価を高められます。また、適切な保存方法を守ることが大切です。

毎日の食事に取り入れるには、にんにく調味料や、いくつかの定番レシピの活用がおすすめです。