(土・日・祝日を除く)9:00 ~ 17:30
さて、のり一さんは小学6年生になり玉川学園小学部に転校します。お隣の席にはなんと「八月の濡れた砂」「ダンスはうまく踊れない」などのヒットで知られ、アンニュイな魅力を持つ石川セリさん。現在は井上陽水さんの奥様ですが、当時はもちろんかわいい小学6年生。よく一緒に遊んだそうです。
のり一さん舞台に立つ、デビューは15歳?
転校した玉川学園小学部は1クラス30人ぐらいで、そのうち7~8人は親が大使館員や貿易商の外国人やハーフの子がいました。セリちゃんもその中のひとりなんだけど、パンツが見えても平気で鉄棒の逆上がりするような、明るくて元気な子。新しい環境に戸惑っている僕に親切にいろいろ教えてくれました。そのセリちゃんが演劇部に入っていたので、僕も演劇部へ。で、中学部になってもそのまま演劇部に入ったら、3年生にバツグンにうまくて面白い先輩がいました。住田さんと岡田さんといって、これが後の風間杜夫さんと江戸屋子猫さん。当時からすごく芝居のうまい人たちでした。
このころ僕が夢中になったのが落語。江戸屋子猫さんとは関係なくて、父の姉「浜町のおばさん」に人形町の末広に連れて行ってもらい、生の落語を聞いたのがきっかけ。いまは閉館したけど、人形町の末広は畳敷きで、入り口で履物を脱いで下足札をもらう昔ながらの寄席でした。すぐに夢中になって、それ以来ひとりで人形町、新宿の末広亭、土日は上野鈴本なんかに通いはじめました。当時は、志ん生、文楽、小さん、談志、馬生、志ん朝、円鏡とまだまだ上げきれないほど面白い落語家がそろっていた、まさに「ぐんゆうかっきょ」の時代。そのころ、群雄割拠って読めたけど書けなかったなぁ。あれ、いまも書けないか(笑)。で、僕が15歳で舞台に立つって話だけど、長くなったからまた次回ね。これ次回も続くよね?
※本インタビューは、2004年3月16日に収録したものです。